ご帰宅前の過ごし方


デイサービス空の花の、ご帰宅前の過ごし方。ある日は季節を感じるタペストリーの制作をしていました。
手指の巧緻性回復を目指す方、作業への取り組みを刺激し認知症への働きかけが必要な方、交流を深めることで運動への意欲を回復したい方…
それぞれの方の自立支援への促しが含まれています。


カルタ取りをしている日もありました。同じくお一人お一人への促しが含められています。
楽しく過ごしていただく時間の中には、職員からの様々な支援が込められています。

触れ合いから活力を


デイサービス空の花には、この日綺麗なお花がたくさんありました。音楽家である副社長が前日出演したコンサートステージから持ち帰った花が届いたのです。
花の名前を思い出したり、色の美しさを感じたり、皆さんの会話が弾みます。
この後、皆さんでオアシスから花を取り出して花瓶に生けていただきました。周りの方もその様子を楽しまれました。

同じ日、可愛いお客様が松ぼっくりを届けに来てくれました。冬に向けた手芸の材料になると聞いた、社長のお子さんたちです。あまりの可愛らしさに膝に抱き上げ触れ合いを楽しむお客様。嬉しい出会いです。

この日の午後の歩行訓練は、皆さんが笑顔。
「一緒にやりましょう」と手を取り合い一緒に訓練をする方の姿もあり、和やかな雰囲気になりました。

綺麗なもの、可愛らしい人たちとの触れ合いが活力の源となったように感じました。

回復しない。そうだったかなぁ


2枚の写真の違いがおわかりになるでしょうか。
わずかですが膝の位置の高さがある変わっています。
麻痺足のリハビリを続けている方ですが、ご自身で膝の上げ下げが出来るようになっています。

デイサービス空の花を利用する前は、医療期間やリハビリ施設から「これ以上は回復しない」とされていました。今、それを聞くと「そうだったかなあ。覚えてないよ」とおっしゃっています。
今は日々、握力が回復していき、両脚に力を入れて歩行をする感じを確かめながらリハビリに取り組んでおられます。

言葉も周囲の者が理解できるように話すことが困難でしたが、今はケアマネさんが「空の花のことになると、驚くほど饒舌に語り始める」とおっしゃるほどです。

当初は週に一度のご利用でしたが、次第に日数を増やされ、今は週のほとんどを空の花で過ごされています。

自らの力で改善の道を

デイサービス空の花では、お客様のお世話をするというよりも お客様が自らの力を発揮し 心身の改善の道を歩むことをお手伝いします。

上の写真の男性はご自身のリハビリプログラムを、ご自分のタイミングでしっかりと実施されています。私たち職員は安全を見守り、励まし、記録をとっています。

気をつけて行っていることは、快活で男気のあるこの方が、その性格を活かしてリハビリを楽しく続けられる環境作りです。
初めてお会いした時はどちらかというと気難しい印象だったのですが、歌謡曲好きとわかり同じ趣味を持った方が多い曜日に変更することで来所を楽しまれ、明るい性格が表出しぐんぐん体調が整うようになりました。

下の写真の男性は歩行状態がしっかりしていますが道に迷うことが多く、出かけると帰宅できなくなることでお困りでした。

屋外歩行訓練では、何処を歩くかご本人と相談しながら決めています。時間的なことや、その日のコンディションなどを伝えながら何処を回るか決めていただきます。

先日ご家族様から、外出先で迷うことがほとんどなくなり、リハビリの効果を実感しておられるとのご連絡をいただきました。

私たちが気をつけているのは、散歩や作業全ての場面で周囲との関わりを増やすと同時に、ご自身で考えて行動することを促すことです。どうしますか、とお聞きすると、そうか、こうしようかな、と楽しそうに応える関西弁が印象的です。

空の花の職員の役割は、徹底して意欲を引き出し、ご自身の持っている改善の力を発揮できる環境を整えることと考えています。

これ、実は職員にとってもまさに「脳トレ」。様々な知識と経験をどう活かすか、互いに情報交換をしながら知恵を駆使して工夫をしています!

10年ぶりに歩けました


デイサービス空の花、この日は手ぬぐいを使って体操をしていました。いろいろな「被り方」を思い出して、やってみました。鉢巻、姉さん被り、鼻がけなど!やってみるとどんどん使い方を思い出して楽しいものです。
手首や肩、膝の回旋や握りの訓練になるだけでなく、互いに「似合う似合う!」「上手いね」と盛り上がっていました。

この盛り上がりのあと、歩行訓練で、10年間他の施設に通いながら歩行器に頼らずには歩けなかった女性が、何と両手引き介助で歩くことが出来ました。
和気藹々とした中で、挑戦しようという意欲が湧いたこと、痛みをコントロールする促しを行ったあとの、適切な介助で実現したものです。
喜びの笑顔、励ましの拍手がフロアを温かく包んでいました。

痛みのコントロール


デイサービス空の花では、痛みや痺れのある方にそのコントロールをする働きかけをしています。

やりたいことが出来ない、歩きたいのに歩けない…、それらの原因を出来るだけコントロールして意欲につなげることが目的です。

今日も管理者が自ら、お客様とじっくり向き合っています。身体に触れると様々なことがわかりますので、笑顔でありながら真剣な表情でした。


こちらの女性は痺れや痛みの軽減とともに、自分で出来ることをどんどん増やしておられます。

利用開始は車椅子でしたが、今では歩行器で行動し、先日はとうとうご自分で靴の履き替えが出来るようになったと嬉しそうに職員に見せてくださいました。

一人ひとりの生活を支える喜びを感じる瞬間でした。

チョコミントが好き?研修のテーマは?

デイサービス空の花では毎月、社長研修があります。
その時々に職員が目標を持って仕事に向かうため、また幸せな生活を送っていくことが出来るようにとテーマは様々です。

この日はテーマに沿って、職員がそれぞれ「〇〇のためには何が必要?」という質問に次々と答えています。

合間には「チョコミントのアイスが必要か?」などなど、不思議な会話も飛び出しています。

空の花では、この研修を継続して受けた職員が考え、工夫し、喜びを持って仕事をし、プライベートも含めて幸せな生活を手に入れることを応援しています。
職員もお客様も笑顔になる、それを目指す今日の研修テーマはずばり「人生を豊かにするための研修」でした!

歩くことへの意欲


デイサービス 空の花では、なりたい自分を見つけていくお手伝いをしています。
この方の強い願いは、自由な歩行。

何のために歩きたいか、歩けるようになったら何がしたいか。
具体的に細かくご自身の想いを描いていただきながら、ここまで回復してこられました。


こちらの方は歩行器では麻痺側の足にも体重をかけられるようにする練習に続いて、両手引きでの歩行訓練を始めたばかり。

しかしお二人ともに利用当初は、車椅子からフロアの椅子へ移ることさえ非常に困難なほどでした。

現在は、ご自身はもちろん介助をするスタッフも歩行のたびににこにこ、訓練を通じて幸福感をシェアしているようです。

歩きたい、でも無理だ、という諦めや苛立ちから抜け出すことは難しいことです。

空の花ではスタッフがお客様と一緒に考え、歩行への意欲を引き出すよう工夫していきます。

口腔機能の改善

デイサービス空の花に、言語聴覚士の大沢良輔先生が定期訪問。
お客様の口腔機能の評価とアドバイスを、弊社看護スタッフとともに実施していました。

大沢先生、看護師ともに、評価をしながらも受けている方の気持ちに寄り添って笑顔を引き出しています。

口腔機能の改善は、美味しいものを食べる、会話を楽しむ、表情豊かでいるなど前向きな暮らしのために大切です。
口腔機能の低下は低栄養から注意散漫になり、転倒などを誘発、骨折などを経て寝たきりになるリスクを高め、廃用症候群から誤嚥を起こし、肺炎へと繋がるなど高齢者の生活に大きな影響を及ぼすことになります。

それぞれの方がより良い状態でご自分の人生を生きるためには、口腔ケアは欠かせない大切なサポートと言えるのです。


麻痺による失語や嚥下障害があったお客様が、言語機能、姿勢、歩行の改善と同時に口腔機能が飛躍的に改善されていることも今回具体的に評価として数値で見ることが出来て、スタッフ一同喜びを感じました。

お客様の本来望んでいる生活を取り戻すための努力が、実っていくのは嬉しいことです。
大沢先生からはいくつか貴重なアドバイスをいただき、またこれからの課題が見えてきました。
大沢先生の次回の訪問が楽しみです。

腰痛改善

デイサービス空の花では、それぞれの方の生活を支える 個別機能訓練Ⅱに力を注いでいます。
これはいわばオーダーメイドのリハビリプログラムです。
この男性は様々な要因から腰痛に苦しまれ、立ち上がり動作が困難になったり、大柄な方ですので 歩行の際にご家族が両手で介助するのも大変な状態でした。

身体的な訓練に留まらず、苦しさを乗り越えるポテンシャルを引き出す介護プログラムにより、この頃は腰痛が軽減されています。
この方の現在の立ち上がり直後の姿勢はこの写真の通り。以前は前傾が強く前のめりで、前から介助するスタッフもパワーが必要でした。


意気揚々と見守りのみで歩行訓練され「え?俺はもうはじめっから1人で平気なんだよ!」と得意そうです。
数ヶ月前はスタッフに促されても立ち上がり動作訓練を拒まれ、痛みでしかめ面だった方とは思えない、素晴らしい笑顔です。
その方が望む人生をサポートする。
それが空の花の望むケアの形です。