リ・ハビリテーション

自立支援とリハビリ

介護保険法にて平成9年に、「介護保険」とは要介護状態になった方々のための『尊厳を保持した上での自立支援』を目的とするとされました。

さて、ここで疑問となるのが自立支援という言葉です。
約20年程前に制定された法であるのにも関わらず、介護業界には正しく広まっておりません。正しく理解していらっしゃる方々も多いのですが、未だに自立支援とは歩けなくなった人を歩けるようにする身体的なリハビリの事だと考えられている方々が大部分を占めます。

では、「自立支援」とは、一体何でしょうか?
「自立支援」とは介護の世界においてはほぼ「リ・ハビリテーション」と同義です。
しかし、「リ・ハビリテーション」の本質的な意味は「人として相応しい状態に戻す」という事です。

では、「リ・ハビリテーション」とは具体的にはどのような事なのでしょうか?

簡単に言うと、本当の望みや本当に困っている事を探り出し、その方が満たされるように計画し心身に働きかけていく事です。


例えばデイサービス「空の花」では

例えば、今は体力が落ちて好きでいつも通っていた近くの喫茶店に行けない方の場合。
先ず、何故体力が落ちたのか?怪我?加齢?内臓疾患?環境的な問題?栄養?原因を探り出し、もし病気が原因と挙げられるならば治療と同時に何故その病気になったのか?原因となった物事は?生活状態は?睡眠は?性格や好き嫌いは?、もし栄養が足りていない事が原因として挙げられるならば何故栄養が足りなくなったのか?嚥下の問題や義歯の様子はどうか?など更に原因を掘り下げていきます。
そしてその複雑に絡み合った根本的な原因を突き止め、解決できるものは解決し、解決できない物事であれば状況を緩和できるように働きかけをしながら、改善に向けて総合的に支援を行っていきます。
根本原因を突き止めるのは非常に難しい場合もありますので、情報収集&事前評価⇒計画⇒実行⇒評価⇒改善を繰り返すことで精度を上げております。

つまり、「空の花」ではアセスメントを最も重要視しているという事です。冒頭で介護保険は『尊厳を保持した上での自立支援』と書きましたが、この中の『尊厳』という言葉、実はこれがなければお客様のアセスメントを深く取ることはできません。尊重してくれない相手を信頼して心の内をさらけ出すような事は思考誘導でもしない限り困難極まりないですよね。要するに「自立支援」とは「尊厳」なくしては元々成立しないという事です。

「空の花」ではこのような考えの元、お客様お一人お一人に行う事で奇跡的な回復が日々実現しているのです。


デイサービス「空の花」ではスタッフ全員で自立支援を行う

「空の花」の自立支援はスタッフ全員で行います。
「介護=自立支援」であるならば、介護職も機能訓練指導員も生活相談員も看護師も管理者も当然「自立支援」を行います。「介護計画など」も全員が関わって立てております。

介護計画に全員が関わることにより、様々な視点からその方を観る事により、精度の高いアセスメントが取れ、よりお客様の意向に沿った計画を立てる事ができるようになっております。

また、スタッフそれぞれの意向や働きかけが活きてくるため、スタッフ自身も何のために今の働きかけを行っているのか、今自分には何ができるのか等、理解しやすくなっております。これにより、スタッフそれぞれのモチベーション向上に繋がり、より良い支援がなされる事に繋がっております。

デイサービス「空の花」において、連携はスタッフ同士だけではない

CEO

「空の花」ではスタッフ同士が尊重し合い、認め合う事により、連携を取りやすい環境を創り上げております。お互いの得意不得意を理解し補い合ったり、強みを活かし合ったり、向上し合う関係。この関係が「空の花」の自立支援の質を大きく底上げしているのです。

『人と人とは鏡のようなものである。』という言葉を聞いた事がある人も多いかと思います。実は正にその通りなのです。スタッフ同士がお互いを尊重し合い上手く連携を取っている場合、お客様同士も尊重し合い連携を取るようになります。人は社会との関りを絶てば絶つほど自立から遠ざかってしまいます。

「空の花」では小さいながらもお互いを尊重し合うという社会を創り上げているため、お互いが自立支援をし合う様になるのです。社会の中に溶け込み、役割を持ち、支え合う。この関係が出来上がると奇跡的な回復が色々な方で起こり始めます。病気の種類などにより個人差はありますが、大部分の方々は良い方向に進んでいきます。