スタッフ有志で研修

杉並区のデイサービス「空の花 宮前」の職員研修です。

毎日お客様のために工夫しながら対応することで、認知症の進行を抑えたり、歩行機能の維持向上を目指している職員たち。

この日は「身体のことをもっと知りたい」「関節の角度をスムーズに計って、お客様の状態の把握がきちんとできるようになりたい」という要望が出たので、自由参加で社長による研修を開きました。

お客様によくみられる「前傾姿勢」がどのような状態か。

お互いに身体をつかって実際に感じて、計って・・・

「こうなっていると辛いですよね」と、お客様の気持ちの推測も真剣です。

理論は理解していても、実際にどのように身体を動かし、効果を出せるのか。

マシーントレーニングも「やらないとわからない」と、スタッフが率先して乗り込みました。

アームの長さ調節をどのようにすれば、身体はどのようになるのか。

ある部分に痛みがある方には、どのような辛さが出るのか。

翌日からは、いつも活気があるスタッフたちの顔が、ますますキラキラしていました。

「空の花」では、もう一度元気に活躍したい!というお客様を、全力で応援しています!

「空の花」で働くスタッフに聞いてみました第5弾

「空の花」で看護師として働いてくださっている、小山律子さんのインタビューです。

ひたむきでチャーミングながんばりやさんです。

K:小山さん

G:後藤京子(デイサービス「空の花 宮前」副社長)

G:今、この仕事をやっていて「ここが面白い」と感じているところはどんなところでしょうか

K:自分たちが訓練を実施し、それを数字にしたり記録にして評価を出すことが面白いです。

一番今注目しているのはM様です。通所の回数を増やしたら、波はありますがだんだん回復して来られて・・・。しばらくお休みされたあとはやはり少し調子が悪く、ご自宅で転倒されたりしてしまう。

ここに通っていただいて、姿勢を改善したり訓練を継続していると状態が整っていくんだなと感じます。

そういうのが、今までよりも見えやすいなというところが、空の花の面白いところです。

G:.個別機能訓練が面白いということですか?

K:はい。個別性というのは看護師として仕事を始めてからどこでも言われてきたことですが、それがこういうふうにできるんだなと実感しています。

G:.小山さんはアロマの資格を取っていますが、これはどんなきっかけで取得したのでしょう。

K:自分がやってもらって気持ちいいと思ったことと、癒しになると考えたからです。でも、空の花に来て、はじめは緩和ケアのためというように捉えていたアロマが、高齢者の方や精神的な症状の機能回復にもつながることがわかってきました。

G:なるほど。さらに空の花に入ってから「M-テクニック」という看護師さんが開発したという回復を目指すマッサージの資格にもチャレンジしています。これはどういうきっかけでしょう。

K:アロマはオイルやタオルを準備して・・・とちょっと手間暇がかかりますが、「M-テク」は看護師さんが、忙しい中で自分の手でできるケアとして生み出したもので、何もなくてもできるのです。自分が現場で使えるな!と思って資格を取りました。

G:自分でお客様の改善のために何かしたい、という気持ちだったのですね。

K:はい。自分一人でやってもなかなか結果が出ないけれど、空の花は施設全体でお客様の回復のために働きかけているので、すごくやりやすいと思います。「M-テク」の資格を取ろうと思ったのも、そういう環境の中でお客様の回復・改善のために、私が自分の手でできることだと思ったからです。

G:.なるほど!回復、改善と言うところに面白さを感じているのですね。

ところで、医療の現場でもチームワークは大切にしていたと思うのですが、空の花もチームワークを大切にしています。そこは、入ってみてどうですか。

K:の花は、みなさんコミュニケーションがよく取れていると思います。助け合っているという感じですし、みなさんそれぞれ得意分野が違うのがいいですね。それぞれの実力を発揮していると思います。一人ひとり思い浮かべても、その人がそれをやってくれなければとか、こういうところがすっごい!と思うところがあります。本当に、みなさんすごいと思います。

G:では、小山さんは空の花の中で今後はどうなっていきたいと思いますか?

K:.あ~私は今「サブリーダー」という役割をいただいているのですが、「さぼリーダー」と言われないように・・・

G:え~?そんなこと言われていませんよね((笑)

K:まぁそうなんですけど。(笑)

自分でサブリーダーとしてはまだまだ、思うようなことができていないので。自分が全体を見て、リーダーが困らないようにフォローできるようにいろいろサッとできるようになりたいんです。

G:それがもしできたら、今よりもみんなに当てにされるようになりますね。

K:そうなれるかわかりませんが・・・、サブリーダーってなにかっていうことが、まだ自分にもわかっていないので、それを追求していくという感じのかなと思います。少しでも一色さん(フロアリーダー)の役に立つようになりたいです。

G:あとは、プライベートの充実?

K:そうなんです!コロナで、今何もできないので!また趣味の登山にも行きたいし、ゆずのライブにも行きたい!楽しいこともいっぱいやりたいです!

とても前向きに、自分の専門性を磨くことに一生懸命な小山さん。チームに頼られる理想のサブリーダー目指して、これからも頑張ってくれると思います。

個性を活かし、協力すること。2

杉並区のデイサービス「空の花 宮前」は、音楽を軸に自立支援とチーム作りを構築してきました。音楽は入り口に過ぎず、このスタイルで3年が過ぎた現在では、職員の一人ひとりが「自分の得意なこと」を軸にさらにそれらの発展に貢献する姿勢を見せています。例えば最年長職員は自分の長年の経験「狂言」をリハビリに取り入れています。台詞や振りを覚えて気持ち良い声を出すことは、お客様の心身の活性化に大きな力を持っています。それを見た最年少職員が興味を持ち、お客様に披露出来るようにと、終業後に狂言を習い始めました。この日は衣装も着けて実に楽しそうに練習しており、夜のフロアに笑い声が響いていました。
こちらは毎月のお客様誕生会のためのケーキ。お客様にも楽しく作業に取り組んでいただき、共に祝う喜びを感じていただけるよう、毎回工夫して準備しています。また、得意な自分だけでなく誰でも出来るようにと、他の職員にも手順を丁寧に教えている様子も見られます。教えられた職員は「こんな綺麗なケーキはあの人にしか出来ないと思っていたが、自分にもできそうだ」と自信が出てきたようです。
職員の自立は個性を発揮するだけでなく、周りの人にも楽しみや自信を持つことを増やしていきます。プラスの連鎖。これが、空の花の大きな力となっています。

個性を発揮し、協力すること

杉並区のデイサービス「空の花 宮前」は、職員全員が自立支援を強く意識して仕事に取り組んでいます。こちらは新人職員のレクリエーションの様子です。一人ひとりのお客様に目を合わせ、呼びかけながらゲームの真っ最中。まだまだ盛り上がりに欠けているものの、自分なりに考え、工夫して提案しているのが伝わってきます。サポート役の先輩職員が、横から声を出して盛り上がりにひと役買っていました。1人に丸投げせず、力を出し合って場づくりをするのも、大切な支援です。
こちらはフロアや事業所の入り口を飾る花。お客様が母の日にお持ちくださった鉢植えのカーネーションは、一度花が終わってしまいました。しかしその後、花が大好きな職員が丹精込めて世手入れを続け、見事に花が咲き始めました。その職員が休みの日は、他の誰かがお客様と一緒に、枯らさないように水遣りを続けていました。互いのために自分の個性を活かし、互いのために頑張る人を支援する。空の花では、こうしたちょっとしたことからもしっかりと自立支援が根付いていることが感じられます。

互いの交流を大切に


デイサービス空の花では、お客様同士の交流を大切にしています。
この方たちは、活動の合間に互いの体調を労わり声をかけあっておられます。
「あなた今日元気ないけど大丈夫?」
「あにたは?元気なの?」
「暑いから気をつけましょうね」

いつもデイサービスで会う方同士がどのような関係性を持つか。それにより、意欲を持って生活に前向きになることができる力の源にもなり得ます。

それぞれに生活背景も違い、心身の困りごとも違う方同士の出会い。
当然難しいこともあります。
スタッフがそっと様々な仕掛けや促しをしていきますと、始めは難しかった方々も互いに尊重し、自然にあたたかい交流が生まれます。

そんな関係の中で訓練を行うと、励ましたり、成果を褒めあってどんどん良い状態へと変化していかれるのは、驚くほどです。

お客様同士が高め合うことは、空の花のリハビリのひとつの特徴と言えるかもしれません。

あやとりで機能訓練!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

デイサービス「空の花」で、この日はあやとりに興じる女性たちがいました。

絡んだあやとり紐をほぐすところから、1人あやとりが自然に始まりました。「これはどうするんだっけ」「あら、こうじゃないかしら」とやり取りするうち、自然と腰が上がり額をつき合わせて…

このお二方はどちらも「歩いて外に出かける」ことを含む目標を持ってリハビリに臨んでおられます。

立ち上がり動作練習も、もちろん毎日していただいていますが…この時は自然に、楽しく立ったり座ったりされていました。

こちらの方は、主に生活動作の中の手順獲得が目標になっている方。あやとりをお勧めしていると、やり方を思い出されて自然に手が動き出しました。

ご自身も楽しさを感じられたようで、ステキな笑顔になられました。

関わり合いの中で、楽しみながら機能訓練が進められるよう、空の花では毎日スタッフが知恵を絞っています。

再会

デイサービス「空の花」に嬉しいご訪問。

長く通所されていて、いったん老健に入所されたお客様が「もう一度『空の花』に行きたい」とおっしゃって、お孫様と訪ねて来てくださいました。

ご利用されていた時は毎回「ここに来ることがわたしの生きがい。幸せ。」と言ってくださっていた。

この日はお出でになってすぐ、見覚えのあるスタッフに「覚えているわ」と声をかけて再会を喜んでくださいました。

久しぶりにも関わらず、お帰りまでお疲れも見せずに笑顔で過ごされました。

ご家族様も「あんまり幸せそうでびっくりしました」と、とても喜んでくださり、今後継続してご利用を再開することになりました。

お客様もご家族も、スタッフも、関わる全ての方が幸せでありますようにという「空の花」の願いが、ひとつ叶ったように思います。