硬く握ったままだった手が


麻痺のリハビリを行なっている女性です。
左側麻痺で、腕は自由になりません。
手首が内側に曲がり、指先は硬く握られたまま殆ど開くことが出来ない状態で通所を開始されました。

しかし空の花の、痺れや痛みを除去し、筋肉を緩め、柔らかくしていくと同時に、意欲を高めていくことを重視したリハビリを継続される中で、わずか2ヶ月でこのように指先が柔らかく開きはじめました。

手首も関節が緩み、手を添えると真っ直ぐに近く伸びるようになっています。
毎日少しずつですが変化し始める腕に、この女性は今、会話も増え、活動意欲もどんどん高まっておられます。
どんな方でも、どんな状態でも必ず回復、改善を目指していくのが、空の花のリハビリです。

「空の花」のスタッフに聞いてみました 第3弾

新年から連載中のスタッフインタビュー第3弾は、一生懸命な生き方が笑顔から伝わってくる、上原育美さんです。

「「空の花」のホームページなどを見て魅力を感じて、どんなところなんだろうとドキドキしながら「空の花」に来ました。その時、やさしい、あったかい空気が流れている場所だなと感じたのをよく覚えています。2017年7月です。

「あったかい」と感じた理由のひとつは、お客様同士の関りにあると思います。

例えばこの間、精神的な症状がおありのA様がデイの中をあっちこっち歩き回っておられたとき、年長のB様が「しっかり歩けてるね!」など声掛けをしてくださっていました。
「あの人は褒めれば褒めるほどいいのよ」って、私よりも声のかけ方の「コツ」をわかっていらっしゃる。(笑)
A様がゴミ箱からごみを出してしまった時も「駄目よ、ああ、でもやってみたいのね」と、見守りつつ諭してくれるような、私たちにはできない温かい声掛けをしてくださる。
私たちの声掛けだと怒ってしまわれることもあるA様も、ずっと年上の、お母さんみたいなその方の言葉は、素直にお聞きになるんです。

そのA様は、ほかの方とお菓子作りをしているときなど、それに参加はできないけれど、見て楽しむことはできるんです。
B様はそれをわかっていて、「いい子にしてたからお菓子をちょっと味見させてあげる」と食べさせてあげていて、B様も「ありがとう」と嬉しそうにもらっておられました。

そうやって、私たちが何とかするのではなく、自然にA様がB様を場の中に入れてあげようとしてくださる。
年の功ですね。いろんなことをちゃんと見ていてくださっている。

こんなふうに、お客様同士のつながりが濃くて温かいところはこれまでの施設経験ではなかったです。
支えあうって難しいと思いますが、「空の花」ではそういう関係が出来ていくんだと思います。

もうひとつ「空の花」の「あったかい空気感」の理由は、ミスを恐れず働ける職場だと感じるところですね。
「自分のわがままを通せる」ということではなくて、もし何か失敗してもみんなでフォローしてくれる。それだけでなく、どうしたらできるようになるかを一緒に考えてくれる場所だということです。

実はわたしは、介護の中でアロマを使ったハンドケアをやりたくて、資格も少しずつ取っています。アロマハンドケアをすると、お客様の表情が明るくなり、笑顔が増え、言葉もたくさん出るようになります。顔が曇っていたり、気持ちが不安定な方の改善になると思っています。

でも、ハンドケアは一対一なので、自分がそれをやっているとほかのスタッフに負担をかけてしまうのでは?と不安だったんです。
それでこれまでは「やらせてください」と自分からはなかなか提案できずにいました。

今はみんなが応援してくれているし、これをやることで認知症の症状などの改善に繋げられるということに、自信が持てるようになりました。フロアリーダーに「今日やってもいいですか」と確認して、迷わず実施することができます。それに、リスク管理の面で仮にあとから、ハンドケアの対象者のご家族が「アロマなんてやってほしくなかった」などの苦情がきたとしても、必ず管理者さんや社長たちが守ってくださる、フォローしてくださると思って、それで安心してできるところもあります。

今日は、若年性アルツハイマーの方にハンドケアを実施しました。
「アロマを使う手のマッサージをさせていただきたいのですが、いかがでしょうか。」と話しかけると、普段会話が少なく、会話をしても意味がなかなか通じ合わないかたが「いいですよ」と非常にクリアに返事をしてくださり、ハンドケアをしている間もずっとしっかりと会話ができました。
一対一で向き合おうとすることに、反応してくださったのかもしれません。
終わった後、「ご帰宅前も言葉がとてもはっきりしていた」と他のスタッフさんからも報告をいただきました。
そういういろいろな発見もできて嬉しかったです。

これからは、他にも自分ならではのレクリエーションの企画をしたいです。あとは、最近入浴拒否がだんだん強くなっているO様に、他のスタッフさんと連携してなんとか楽しく入浴していただけるような攻略法を計画して、挑戦したいです!だって、清潔を保って長生きしていただきたいし、入浴のお誘いが成功したときは、入らないとおっしゃったのがウソのようにすっごく喜んでくださるんですよ(笑)

私にとって「空の花」は、こんなふうに信頼できるスタッフさんたちと一緒に、失敗を恐れず、どうしたらこのお客様はもっと良くなるんだろうということを自分で考えて実践できるところ。
チャレンジできる職場なんです。」

ワクワクしている想いが溢れてくるような、すてきな笑顔で話してくれました!

「空の花」で働くスタッフに聞いてみました第2弾


スタッフへのインタビュー、第2弾です。
一色敬子さん、柔らかな笑顔が魅力的なリーダーです。

「1日の勤務を終えると、「よかったな」「濃いな」と思います。(笑)

例えば今日はベッド施術をしましたが、皆さま、見るからに姿勢が改善したり、痛みが取れたりして喜ばれる。

それを含めた個別機能訓練Ⅱが、毎日本当に充実していると思います。
フロアの中心で自発的に家事訓練や運動をなさる方がいて、一方ではベッド施術を受けている方がいて・・・傍らでその記録をどんどん取ってくれるスタッフがいる。

そんな周囲の様子を見て、今朝、着いてすぐ「もう帰ります」と何度もおっしゃっていた新規のお客様が「何かわたしも・・・」という気持ちになってくださった。
家事訓練を自分から「やってみるわ」と、意欲を持って言ってくださった。こちらが「やってください」と言うのでもなく「仕方ないからやる」でもなかった。
しかも、そのあとでテーブルの茶わんなどを見て「これはどうするの?」と、ご自分で考えて聞いて、どんどん動き始めてくださいました。これ、すごいと思いませんか?

この方は自宅からもふと出て行ってしまう、いわゆる「徘徊」でお困りの方です。
でも今日の午後はずっと自分で積極的に活動されて、私が他のお客様と一緒に活動できるようにちょっと促しをしたら自分からどんどん他のお客様とも関わっていました。
帰宅の送迎案内をしたときに初めて「それではお先に失礼します」と言ったときは、「やることをやり終えた」という感じでした。しかも黙って出ていくのではなく「お先に」ですよ!
これからこのお客様は「化ける」と思います。(笑)
すごく改善するっていう意味で。

2017年10月、入社から今日まで、もう5年くらいいるように濃厚です。
前の施設の経験では、お客様のことは全てお世話するのが当たり前だったけれど、ここでは真逆。自立支援って、自分が関わって、お客様がどんどん良くなっていくんだとわかってびっくり。それをサポートできるっていうのが嬉しいし、毎日実感できる。視点が全然変わりました。
しかも、当初に比べるとこの1年くらいで、改善や回復のミラクルをものすごくたくさん目の当たりにするようになりました。毎日どんどん変化が起きるから、時間の流れが速く感じるんです。

まさかここで自分がリーダーになるなんて思ってもいませんでしたが、今は危機管理だけでなく、一人一人のお客様が満足されたかどうか、目配りもできるようになってきたかなとちょっと思っています。(笑)
そしてとにかく、スタッフみんなの力がものすごく上がっていると思います。

私が「空の花のいいところ」だと思うのは、常に新しい何かがあって目標を持っていられるところです。

今の目標はたくさんあります。知りたいこと、学びたいことがたくさんあります。
ひとつあげるなら、ベッド施術。

例えば今日は、一週間ぶりにお会いして背骨の湾曲がきつくなっていた方の姿勢改善を、理学療法士さんに聞いた方法で自分でどこまでやれるかチャレンジしました。すごく結果が出て喜ばれた。
冷えに悩む方は、もう一つの悩みである痛みに関してはもうかなり回復してきていることもわかった。今後は足浴をしたいなとか、席の場所を工夫して冷えないようにしたいなとか。そういういろいろなことに気づくためにも、コミュニケーションしながら心身のアセスがしっかり取れる。そういうところもベッド施術のいいところ。

今後はどんな症状にも対応し、改善してお客様に喜んでいただけるようなベッド施術を極めたいです!!」

話しながら「楽しくて仕方ない!」という思いと同時に、
施設リーダーとしてフロアを見守る頼もしさも感じました!

年末の研修


デイサービス空の花の年末最後の研修がありました。
人と人との関わりが様々なものを生み出す、その中で大切にしたいことを学びました。
表題を見て始めは首を傾げていた職員も、中盤からはずっとアイスブレイクかな?と思うほど楽しそうに参加していました!

研修を終えて各々、何かほっこりした気持ちを抱きつつささやかな忘年会を開催しました。これからも、互いに理解しあい、高め合える職場でありたいと改めて願いつつ、皆さまよき年末をお過ごしください。

意欲はふとした瞬間に

出来ないと思っていることが出来る、ふとしたきっかけがあります。

デイサービス空の花でクリスマスツリーの飾り付けをしました。
キラキラ光る飾りを見て、その日他の活動にはなかなか興味を持たなかった方が目を輝かせて近づいて来られました。

立ち歩くことに不安があり、常に支えを必要とする方が両手を使って飾り付けに没頭されていました。

他の方との交流が難しい方が、進んで飾りを渡したり「綺麗でしょう」と話しかけたりしておられました。

どれもそのおひとりおひとりにとって、困難を乗り越えた素晴らしい瞬間です。

意欲はふとした瞬間に現れ、その人を輝かせます。

日常の中での支え合い


デイサービス空の花では、1人ひとりのリハビリテーションのために互いに出来ることを提供できるよう、関係作りのお手伝いもしています。
例えば
常に動いていたいAさんに、筋緊張でなかなか活動出来ないBさんのそばを通りかかった時にマッサージをしていただいています。
お二人とも、不安感や孤独感が強くなると各々の状態がより強まるため、触れ合う、会話をするということもその緩和に大いに役立っています。

下の写真は 細かい作業がしたいけれどそれが難しいAさんに、手作業は得意ですが歩行に困難があり疲労しやすいCさんが洗濯物畳みをお手伝いしています。
やりたいことが出来るように助けてもらうことで安心感を得られたAさん。
疲れ易くなったと嘆くことなく、お仲間の役に立つことで充足感を得ることができたCさん。

全て、その体験がそれぞれの方から意欲を引き出していくきっかけとなり、命の支えとなるようにというねらいのもとに行われています。

支援し合う環境


デイサービス空の花では、自立支援を通して心身の改善をするためには 職員もお客様もともに支援し合う環境が大切だと考えています。

一方的に助かるのでもなく、一方的に助けられるのでもない、互いに支え合う関係。
上の写真のお二人は、それぞれが言葉や心の問題で「コミュニケーションを取ることが困難」という事で通所されています。
しかし、支え合う関係作りを通して自ら出来ることを考え、対話の中で指示を出し合いながら作業に取り組見始めています。


こちらのお二人は 互いの回復への努力を真近に見て、そのリハビリに対する姿勢、さらには生きる姿勢を尊敬し合っておられるようです。
最近では、相手の方のリハビリが進むように 声をかけたり動作を助け「一緒に頑張りましょう」と言い合う、いわば「同志」のような間柄にお見受けします。

職員との関係とも少し違う、こうしたお客様同士の繋がりは、お客様の生き生きとした日々を作る大きな力になっているようです。

レビー小体型認知症の困りごと改善・続編

前回の記事の続編です。
認知症の困りごと改善は一朝一夕というわけにはいきません。
日々その方の変化に対応していく、前向きな姿勢が大切です。

FB の空の花ページの記事をご一読ください。

【続・レビー小体型認知症の困りごと改善】前回お伝えした、夜、なかなか眠れず暴れたり大声で叫んでしまうという男性。本日はその後の状態について書いてみます。お客様一人一人の状態は毎日同じではなく、その日によっ大きく変化します。その…

空の花さんの投稿 2018年10月19日金曜日

レビー小体型認知症の困りごと改善

レビー小体型認知症の方へのアプローチ。
FB の空の花ページに掲載した記事のご紹介です。

【レビー小体型認知症の困りごと改善】デイサービス空の花で嬉しいご報告がありました。レビー小体型認知症で苦しんでいる方に、困りごとの改善の兆しがみえたのです。この男性は夜眠れず、大声を出したり暴れたりしてしまうそうです。薬での改善も…

空の花さんの投稿 2018年10月10日水曜日