空の花スタッフに聞きました〜第4弾 物静かな努力家、お客様からの信頼が厚い目時孝晃さんです。 最初はボランティアって感じで2年前くらいに入りました。夏でした。もともとは入居型の施設で働いていて、そこでの職員の人間関係や職員として求められるものに納得がいかず、やめてほかの仕事をしていました。その時いろいろ相談していた先輩から「空の花を見に来てみないか」と誘われました。 ほかの人とはものの見方が違う先輩が「気に入っている」ということは何かしら理由があるのだろうと思い、見学に行きました。 外から見た雰囲気も良かった。ボランティアで入ってみたら、お客様が具合悪そうに来所しても夕方帰る時には笑顔になって、もう帰らなくちゃいけないのにもう少し話したそうな態度で帰っていく。そんな様子がとても印象的でした。 でも仕事をしてみて「空の花」はお客様対応などにまだまだスキがある、もっと何かをやらなきゃならないところがあるけど出来てないこともあると思いました。この会社も完璧じゃないから、もしかしたら会社がなくなってしまうことだってあり得るなと思ったんで、一回辞めて別のやりたいこととして考えていたプログラミングの勉強をしに行きました。 でも、勉強が終わってまだこの会社が残ってたら(笑)、社長にすみませんって謝ってもう一度働かせてもらおうと思いました。で、再就職した(笑)。 今こうやってもう一度働きだしてみたら、やめる前よりももっとお客様に対してできることをコミットしていかなきゃと思うし、そうしないと社長も納得してくれないだろうなと思うようになった。甘えを捨てて取り組もうと思っています。 最初のころよりもお客様との関係が出来てきたことで「どうしたらもっと『また来たい』と思ってくれるか」「どうしたらお客様が喜んでくれるか」と考えるようになった。知らないことをもっと知りたいとも思うようになった。 社長を見ていると、スタッフになんでも「いいよ」と言ってくれる人。でも社長にも何か目標があって自分にプレッシャーをかけて自分を追い詰めて仕事をしていく人。だから、自分が少しでも社長を楽にできるように貢献できればいいなと思っているんです。認められるとかじゃなく、助けになりたいなと。同じように周りのスタッフへの貢献も考えている。まだまだですけどね。OJTがなくなって(先輩指導がなくなって)自分で考えながら仕事を進めているうちに、全体を見ながら仕事をするっていうことが大事だと考えるようになりました。今の施設リーダーの動きを見て「あ、この人は全部を見て動いているんだな」と感じ、目標にしています。こういう仕事の仕方ができる人が増えたら、この職場はすごく良くなるんじゃないかと思う。 2年前の自分はもっとふわふわしていたなと思います。でもお客様が「楽しい」と言って帰っていく世界を作ることに自分が主体的に関わることで、自分が少し変わってきたのかな。 自分は本当は人間に全然興味がないんです。でも、人と関わることが難しくなって反応が少なくなっている人たちが、自分が関わることで笑顔になったり、本来のその人らしさが見えてきたりすると「素敵だな」「よかった」と思います。人間性が見える瞬間を探して、いろいろ試しているとなかなかうまくいかないし、時間もかかる。でもそれをまた次に生かすのが面白いと思います。 ひとりひとりには生きていく価値があって、病気や加齢で「もう生きている価値がない」なんて言われたらもう終わりじゃないですか。でもそうじゃないと思うから。あれ?だから「人間に興味ない」っていうことと違ってますかね。おかしいですね。なんなんでしょうね。(笑) 「空の花」にはこれからお客様ももっと増えてほしいし、地域にもっとオープンになって地域の中のコミュニティとしてみんなが関わって楽しい場所にしていけるんじゃないかと考えています。「デイサービス」というより、ひとつのコミュニティとして楽しい場所として発展させたい。会社の理念を意識したわけじゃないんですけど「関わる全ての人が心身ともに豊かな社会を創造する」っていうところだって言われると、へぇ、そうなのかなと思う。 僕は全然「介護」とか「空の花」にこだわったり、執着しているわけではありません。どこで働いていても、どんな職業でも「みんなが気持ちよく楽しく過ごすことができる場所」が増えたらいいと思っています。