新年から連載中のスタッフインタビュー第3弾は、一生懸命な生き方が笑顔から伝わってくる、上原育美さんです。
「「空の花」のホームページなどを見て魅力を感じて、どんなところなんだろうとドキドキしながら「空の花」に来ました。その時、やさしい、あったかい空気が流れている場所だなと感じたのをよく覚えています。2017年7月です。
「あったかい」と感じた理由のひとつは、お客様同士の関りにあると思います。
例えばこの間、精神的な症状がおありのA様がデイの中をあっちこっち歩き回っておられたとき、年長のB様が「しっかり歩けてるね!」など声掛けをしてくださっていました。
「あの人は褒めれば褒めるほどいいのよ」って、私よりも声のかけ方の「コツ」をわかっていらっしゃる。(笑)
A様がゴミ箱からごみを出してしまった時も「駄目よ、ああ、でもやってみたいのね」と、見守りつつ諭してくれるような、私たちにはできない温かい声掛けをしてくださる。
私たちの声掛けだと怒ってしまわれることもあるA様も、ずっと年上の、お母さんみたいなその方の言葉は、素直にお聞きになるんです。
そのA様は、ほかの方とお菓子作りをしているときなど、それに参加はできないけれど、見て楽しむことはできるんです。
B様はそれをわかっていて、「いい子にしてたからお菓子をちょっと味見させてあげる」と食べさせてあげていて、B様も「ありがとう」と嬉しそうにもらっておられました。
そうやって、私たちが何とかするのではなく、自然にA様がB様を場の中に入れてあげようとしてくださる。
年の功ですね。いろんなことをちゃんと見ていてくださっている。
こんなふうに、お客様同士のつながりが濃くて温かいところはこれまでの施設経験ではなかったです。
支えあうって難しいと思いますが、「空の花」ではそういう関係が出来ていくんだと思います。
もうひとつ「空の花」の「あったかい空気感」の理由は、ミスを恐れず働ける職場だと感じるところですね。
「自分のわがままを通せる」ということではなくて、もし何か失敗してもみんなでフォローしてくれる。それだけでなく、どうしたらできるようになるかを一緒に考えてくれる場所だということです。
実はわたしは、介護の中でアロマを使ったハンドケアをやりたくて、資格も少しずつ取っています。アロマハンドケアをすると、お客様の表情が明るくなり、笑顔が増え、言葉もたくさん出るようになります。顔が曇っていたり、気持ちが不安定な方の改善になると思っています。
でも、ハンドケアは一対一なので、自分がそれをやっているとほかのスタッフに負担をかけてしまうのでは?と不安だったんです。
それでこれまでは「やらせてください」と自分からはなかなか提案できずにいました。
今はみんなが応援してくれているし、これをやることで認知症の症状などの改善に繋げられるということに、自信が持てるようになりました。フロアリーダーに「今日やってもいいですか」と確認して、迷わず実施することができます。それに、リスク管理の面で仮にあとから、ハンドケアの対象者のご家族が「アロマなんてやってほしくなかった」などの苦情がきたとしても、必ず管理者さんや社長たちが守ってくださる、フォローしてくださると思って、それで安心してできるところもあります。
今日は、若年性アルツハイマーの方にハンドケアを実施しました。
「アロマを使う手のマッサージをさせていただきたいのですが、いかがでしょうか。」と話しかけると、普段会話が少なく、会話をしても意味がなかなか通じ合わないかたが「いいですよ」と非常にクリアに返事をしてくださり、ハンドケアをしている間もずっとしっかりと会話ができました。
一対一で向き合おうとすることに、反応してくださったのかもしれません。
終わった後、「ご帰宅前も言葉がとてもはっきりしていた」と他のスタッフさんからも報告をいただきました。
そういういろいろな発見もできて嬉しかったです。
これからは、他にも自分ならではのレクリエーションの企画をしたいです。あとは、最近入浴拒否がだんだん強くなっているO様に、他のスタッフさんと連携してなんとか楽しく入浴していただけるような攻略法を計画して、挑戦したいです!だって、清潔を保って長生きしていただきたいし、入浴のお誘いが成功したときは、入らないとおっしゃったのがウソのようにすっごく喜んでくださるんですよ(笑)
私にとって「空の花」は、こんなふうに信頼できるスタッフさんたちと一緒に、失敗を恐れず、どうしたらこのお客様はもっと良くなるんだろうということを自分で考えて実践できるところ。
チャレンジできる職場なんです。」
ワクワクしている想いが溢れてくるような、すてきな笑顔で話してくれました!